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4千円で買える「バンドプロデューサー5」の「作成モード」が意外に “使える” 件

私がDTMを始めた頃(今から20年以上前!)は EZ Vision というシーケンサーソフトを使っていました。Macintosh IIci から、自作の MIDI インターフェイス経由で、外部のシンセと接続(ソフトウェア音源なんて、ありません!)そんな時代です。シンセサイザーは、リアルタイム入力用鍵盤としても、マルチティンバー音源としても活用していました。この頃は、制約は多かったものの、音楽制作を文字通り楽しむことができていたように思います。機能が少ない分、すべてを把握した上で、一音一音を丁寧に作り込んでいく ── そんな創作スタイルが自分にもマッチしていましたし、それでも許される時代でした。

その後、Apple 製なのに使いづらかった Logic Express を経て、Windows ベースの SONAR 6 へ。たしかに、機能的には充実していますし、音質も素晴らしい。実際、この環境で何曲も、アニメーション用のBGMを作ってきました。

でも、何かが違う…。
仕事として、仕方なくこの巨大なソフトを使っている(ソフトに使われている)感じが拭えないんですよね。
現代の技術で、あの頃の「ミニマムなDTM」の楽しさを甦らせることはできないか!?
ずーっと、そんなことを考えていました。

そんな中、ソースネクスト社が「バンドプロデューサー5」(河合楽器)を期間限定 3,980円(税抜)で販売していたので、「耳コピモード」に興味があり、購入しました。


これが私とバンドプロデューサー5との出会いでした。つまり、最初は「作成モード」ではなく「耳コピモード」目的でアプローチしたわけです(実際、バンドプロデューサーは「耳コピモード」目的で購入している方がほとんどでしょう)。

「耳コピモード」とは、既存の楽曲を .wav 形式などで読み込ませると、自動的にコードやテンポを分析してくれるという優れものの機能です。
(ちなみに約6分の曲を解析したところ、処理に必要な時間は Core i5-540M で 53秒、Atom Z8500 で 1分55秒。要求スペックに「Atom は除く」と書かれていますが、初期の Core i5 に対して最新版の Atom が約半分の性能を発揮しているのは少々驚きました)

実際には、認識の成功率は8割くらいかな?と思いますが、それでも自力で全部のコードを解析する苦労と比較すれば各段に楽になります。
本当は、この後「作成モード」へデータを引き継いで、ドラムやベースやギターやピアノやその他の楽器のパートを作り込んで、自分なりのアレンジで楽しむことができる ── というのがこの「バンドプロデューサー」の基本的な使い方となります。オリジナルのカラオケや楽器練習用のマイナスワンなどを作るには実用的なツールですね。

しかし、「耳コピモード」を介さずに、いきなり「作成モード」で完全オリジナルの曲を作っても良いわけです!
バンドプロデューサー5は本格的な DAW(Digital Audio Workstation)ソフトではありませんから、他のメジャーなソフトと比べると機能的に見劣りするのは事実なのですが、この制限された「ミニマムな感じ」が個人的には実に心地よい!

機能が限定されているとはいえ、KAWAI GM2 のソフトウェア音源は内蔵されていますし、VSTi も使えますし、外部MIDI を扱うことすら可能です(もちろん、ピアノロール画面もあります)。トラックごとにエフェクトを掛けることができて、リバーブ・コーラス以外にも、Compressor や Graphic Equalizer なども付いていて、小編成のちょっとした曲ならこれだけでもかなりのところまで構築できます。

代表的なコード進行や、一般的なアレンジパタンも収録されているので、とても便利。これらの上に、自らのオリジナリティ(メロディラインや伴奏)を重ねていくことができるので、本当にクリエイティビティが必要とされている部分にのみ集中して作業できるのが快感です(そうそう、求めていたのは、この感覚よ!)。

サブウィンドウに鍵盤を表示することで、Windows10 などのPCのタッチディスプレイが、簡易なリアルタイム入力装置になりますが、非常用に使うならともかく、さすがに常用するにはつらいので、安価な USB MIDI キーボードを買いました。

AKAI Professional の MPK mini MK2(島村楽器で、9980円)。


このクラスの価格帯のキーボードを幾つか店頭で試しましたが、安っぽいキータッチはどれも似たようなものです(ミニキーボードの質感としては、ヤマハの reface CS あたりが良いのですが、値段が高すぎる)。購入前に必ず自分の手で確認されることをおすすめします。個人的には MPK mini MK2 が、サイズ的にもタッチ的にも予算的にも何とか我慢できるところでしたので、これを選択しました。

T100HA という小さくて安価な Windows10 のノートPC(CPUは Atom Z8500 ←動作環境外!)にバンドプロデューサー5をインストールして、USB ケーブル1本で MPK mini MK2 をつなぎ、遊んでいます。遅延時間が気になる方は、ASIO4ALL をインストールしてみるのも良いのでは? なお、CPUパワーが不足気味なので、トラック数が増えたり、エフェクトが増えてきたら、「ミュート」や「ソロ」ボタンを活用することになります。が、このセットがあれば、どこにいても快適に音楽を制作できるって、すごいことだと思いませんか?

実際には、バンドプロデューサー5で試作段階として「あたり」を付けて、メジャーな DAW ソフトで本番用に作り直すのが良いのでしょうけれど、バンドプロデューサー5だけでも、かなりのところまで行くのではないかと考えています。

バンドプロデューサー5だけで制作した楽曲をBGMとして使用している絶対15秒アニメ『7つに分けるには?』(映像も私が1人で作りました!)が、2017年8月4〜7日に、東京・六本木の国立新美術館で開催される「Into Animation 7」というイベントで上映されます。広い空間で聴くのは私も初めてなので、私自身も楽しみにしています。入場無料ですから、アニメーションが好きな方は、ぜひ遊びにいらして下さい。

DTMを始めた頃の喜びを Band Producer 5 で再び味わうことができて感謝しています!>河合楽器さま

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